葬儀を友引にすると死人が出る?

よく

「お葬式を友引に出すと死人が出る」

という話を耳にしますが、果たして本当にそうなのでしょうか?

そもそも友引というのは中国の六曜の中の一つです。

六曜とは

「大安、赤口、先勝、友引、先負、仏滅」

の六つを指しますが、日の吉凶を占う時に用いられていた暦が江戸末期から民間に広まり、勝手な解釈になったようです。

「友引」は元々は「共引」と書いて、共に引き合って勝負が付かない、どちらでも無いという意味だったのが、いつの間にか「友引」と書くようになり、その日が忌み嫌われるようになりました。

 ですから死んだ人が友を引いて行き、また死人が出るというのは全く根拠のないことです。

 歎異抄の中で親鸞聖人は

「煩悩具足の凡夫、火宅無常の世界は、よろづのこと、みなもつてそらごとたはごと、まことあることなきに、ただ念仏のみぞまことにておはします」

と言われています。

 何の根拠もない世間の戯言に惑わされやすい私たちだからこそ、確かなもの、お念仏(真実の教え)が必要であり、真実の教えに出会った私たちだからこそ、根拠もないことに振り回されない強い意志を持たなければなりません。