『真(ま)あたらしい いのちの朝(あした) 手をあわす』

 

新年になりました。それぞれの思いの中で、元旦を迎えられていることだと思います。

このように、新年を迎えることが出来るのは、当然のことですが私たちが生きているからであり、私のいのちが様々なもののつながりのおかげによって生かされているからだと言えます。

しかし、一日一日を過ごしているうちに、いつの間にかそのことをすっかり忘れてしまって、自己を中心とした生活を送っているのが私たちの現実です。

しかも、生きていることがまるで当たり前であるのかのように思っている感さえあります。

昨年は、いのちについて深く考えさせられるような出来事が、新聞やテレビのニュースで見たり聞いたりするだけではなく、身近な所でも色々ありました。

ともすれば、それらのことを他人事として受けとめてしまいがちですが、考えてみますとそのような出来事が

「決して私の身には起きない」

と言いきることは出来ないではないでしょうか。

もしかすると、何かしらの条件さえ整えば、あるいは自分の身にも起きてしまっていたかもしれません。

実はそういった中で

「私は、いつどうなるか分からない毎日を生きている」

ということに改めて気づかされた一年でした。

新しい年を迎える当たり、気持ちを新たにするとともに、一日一日を当たり前のように過ごすのではなく、いつどうなるか分からない私のこのいのちが、様々な縁によってつながっていることに心寄せていきたいと思います。

そして、多くの生きとし生けるものの恩恵によって、生かされていることのありがたさを失念することなく、感謝の思いで手を合わせていく毎日を過ごしていきたいものです。