ある先生から頂いた年賀状のお言葉です。

ある先生から頂いた年賀状のお言葉です。

『≪「求めない」すると、何かが変わる(加島祥造著)≫という本に出会いました。

欲望過多の世に流され、求めるように促されている自分にハッとさせられます。

「どうしようかと迷ったときは、求めないと心に言い聞かせ、口に出してみると気が楽になる」

のだそうです。

日々お念仏を申しつつ、本物の楽を求めたいと思います。』

(年賀状の言葉ここまで)

 いつもやってもらうことを自分がしなくてはならなくなると、

「何で俺がしなくちゃいけないの」

とグチが出て、相手を恨んで、苦しみの生き方を選んでしまいます。

 誰かにして貰おうなどと考えずに、自分ができるなら自分でやろう、と心を入れ替えれば、思い通りにならないこともありますが、「求めない」と言い聞かせてみれば、心の重荷が軽くなるようです。

 「求める」ということは、結局「不満だ」という言葉の裏返しなのではないでしょうか。

 「求めよ、されば救われん」という言葉を聞きますが、「求めるな」というのは、なんとも仏教的で、この厳しい言葉が心地よいのは私だけでしょうか。

 そこで、「精進」です。

野菜を食べることではありません。

精を出して進め、が本来です。

もちろん、悪いことに精を出すのはおかしいことです。

仏道に精を出して進め、です。

 ですから、「求めるな」と口ずさみ、心に言い聞かせてがんばる方は、日常を仏道に変えて修行されている方だといえます。

それを精進といいます。

自覚すれば…、きっと誰でもできますね。

【確認事項】このページは、鹿児島教区の若手僧侶が「日頃考えていることやご門徒の方々にお伝えしたいことを発表する場がほしい」との要望を受けて鹿児島教区懇談会が提供しているスペースです。したがって、掲載内容がそのまま鹿児島教区懇談会の総意ではないことを付記しておきます。