親鸞聖人は750回忌と聞きました。年回法要はいつまでするのですか?

 昨年は、親鸞聖人750回大遠忌法要があがりました。

 京都の本願寺まで参拝された方も多くおられることでしょう。

 750回忌というと、なんとも気の遠くなるような年数です。

 確かに親鸞聖人が、お亡くなりになったのは1263年1月16日(弘長2年11月28日)、鎌倉時代中期にあたりますので大昔のように現代に生きる私たちには思えます。

 しかし、その間、親鸞聖人のご遺徳が絶えることなく脈々と受継がれ、今日の私たちの元へと届いてきたのです。

 では、私たちの周りの先立ちゆける有縁の方々の年忌法要はどうでしょうか。

 いつまで続ければよいのでしょうか。

 世間一般に、本やインターネットに紹介されるものを眺めておりますと、

 「1年忌、3回忌、7回忌、13回忌、17回忌、23回忌、27回忌、と法要を行い33回忌まで行うのが一般的です。」

 と書かれています。

 確かに、平均寿命が80歳を超えようかという今日、自分の両親の33回忌どころか、祖父母の33回忌を行うことも容易ではありません。

 そのような状況では、33回忌を最後にするという考え方も理にかなっているように思えます。

 しかし、本当にそうでしょうか。

 先の親鸞聖人に話を戻します。

 親鸞聖人を直接ご存じの方というのは、この世に一人もおられません。

 それどころか、同じ時代を生きられた方も当然おられません。

 しかし、750回忌を勤めることができました。

 これは偏に、お念仏の道をお示しくださった親鸞聖人を慕う人々が、時代を超えておられた御蔭です。

 なにより仏縁を喜びお念仏申すことが法要なのです。

 どうですか。

 あったこともない方の法要だからと敬遠される人もおられます。

 しかし、あったこともないその方の御蔭をもって今の私がいるのではないですか。

 もちろんそれは、血脈に限ったことではありません。

 「袖触れ合うも他生の縁」

 私たちも先立ちゆける有縁の方々の50回忌、100回忌、そして750回忌。

 そのご縁が続く限りお念仏申していきたいものですね。