「天上天下唯我独尊」とは、どのような意味ですか?

仏教では、4月8日に「花まつり」という行事があります。

仏教を説かれたお釈迦様さまの誕生をお祝いする行事です。

お釈迦様が誕生された際には、いろいろな言い伝えがあります。

花まつりでは、花で飾った花御堂の中に誕生仏を安置して、甘茶をそそいでお祝いするのですが、お釈迦様が誕生された時、甘露の雨が降ったという言い伝えからきています。

お釈迦様は生まれてすぐ、7歩あるいて右手で天を、左手で地を指さし、ある宣言をされたと言われています。

「天上天下唯我独尊〈てんじょうてんげゆいがどくそん〉」です。

“私のいのちは、天にも地にも、この世の中にたった一つしかない、かけがえのないいのちである”とあらゆるいのちの尊さを教えてくれている言葉です。

ただ残念なことに、この世で私が最も尊いという言葉の訳から傲慢な意味合いで受け止められたり使われたりする方も多いようです。

今から約2500年前に誕生されたお釈迦様がいのちの尊さ、尊い「私」を見出すことの大切さを教えてくれる言葉。

それが「天上天下唯我独尊」です。