旅せよ鹿児島人~薩摩スチューデントからのメッセージ~(前期)「旅の経験」が糧となっているミュージアム・プロデューサーの仕事

ご講師:砂田光紀 さん(ミュージアム・プロデューサー)

私は、ミュージアム・プロデューサーという仕事をしています。

仕事の内容は、博物館を造ったり来館者のために理解しやすい展示の工夫をしたりすることです。

鹿児島ですと、磯の仙巌園の近くにあり国の重要文化財で史跡にもなっています「尚古集成館」のリニューアルを12年前にさせていただきました。

集成館では島津斉彬さんの時代から連綿と鹿児島の人たちが何をしたきたかをできるだけ分かりやすく説明することに多く意を用いました。

また、一昨年は「異人館」、正式には「旧鹿児島紡績所技師館」と言いますが、そこの展示物、世界遺産の説明を制作いたしました。

「笠沙恵比寿」という施設や「ミュージアム知覧」という知覧町の博物館造りにも関わらせていただきました。

知覧の博物館造りでは、当時薩摩藩から信仰を禁じられていた一向宗(浄土真宗)の信者の方々の信教の様子を詳(つまび)らかにすることにも携わり、代々語り継がれてきた当時のことを明治生まれの方々からお聞きして「人間て何だ」「祈りって何だ」ということについて深く考えさせられました。

博物館を造る仕事というのは、いろんな場所に行って、いろんなことを経験させていただいて、それをみなさんにお返しすることだと考えています。