このちいさな命。蟻の命。

皆さんは温泉に行かれますか??

私たち家族は、休みのたびに温泉へ行って日々の疲れを癒しています。

鹿児島は至る所に温泉があり「鹿児島生まれでよかったな~っ」と有難く思っています。

つい先日、子どもと一緒に近所の温泉に行った時の出来事です。

気持ちよく温泉に入り、脱衣所で着替えをしていると…

私たちの目の前を1匹の蟻が歩いていました。

子ども 「アリさんだ!!さわっていい??」

わたし 「触ったら潰れちゃうよ!!」

子ども 「じゃあ、みてていい??」

わたし 「いいよ」

蟻の移動と一緒にウチの子も移動(笑)

微笑ましく見ていました。

その時、ちょうど子どもと同じ歳くらいの男の子が着替えをしていました。

その子の前に蟻がきた瞬間。

バシッッッッ!!!っと叩く音が!!

アリさんを叩き潰していました。

ウチの子は固まり、大号泣!!

泣きながらわたしのところへ来て、

子ども 「アリさんが死んじゃった~~~」

わたし 「そうだね…、悲しいね…」

「でも、もしかしたら死んだふりしてるのかも」

そう言うのが精いっぱいでした。

叩いた男の子は、悪気があったわけではありません。

この男の子の姿と私自身の姿と重なりました。

人間は、残酷な生き物です。

他の生き物の命を奪って生きています。

生きるため、食べるために奪う命もあれば、無意識に奪うことも。

このちいさな命。

蟻の命。

「無意味にしてはいけないな」と、感じました。

後日、子どもに

「アリさんは死んでしまったけど、泣いてくれた〇〇くんありがとう」

って、言ってたよと伝えました。

子どもも「うんっ」と言って頷いて、元気に外へ遊びに行きました。

30分後…、虫かごに大量のダンゴムシを捕まえて、

子ども 「おかあさん! 大切にするから飼っていいでしょ?」

わたし 「1匹だけにして!!!」

これが我が家の日常です・・・。

【確認事項】このページは、鹿児島教区の若手僧侶が「日頃考えていることやご門徒の方々にお伝えしたいことを発表する場がほしい」との要望を受けて鹿児島教区懇談会が提供しているスペースです。したがって、掲載内容がそのまま鹿児島教区懇談会の総意ではないことを付記しておきます。