私がお寺に嫁いで、7月で10年になりました。

私がお寺に嫁いで、7月で10年になりました。

もともと実家はお寺ではなく、一般的なサラリーマン家庭に育った私にとって、それまでお寺や仏さまのご縁に出遇う機会はあっても、特に関心を持つということはありませんでした。

嫁いですぐの頃、お寺に住んでいると、「ん?」と、思ったことがありました。

それはもう亡くなって8年ほど経つ前々坊守(ぼうもり)の「なんまんだぶ」という言葉でした。

「なんまんだぶ」とは、わたしは仏さまの前でしか言わないものと思っておりましたが、おばあちゃんがふとした時に口癖のように称えるえる姿は、念仏について何も解らない私にはとても不思議な光景にうつりました。

あれから10年、あのおばあちゃんの姿が、今の私の理想となっています。

「なんまんだぶ」

いつの日にか、その不思議な温かい言葉が日々の生活の中で自然とこぼれる…、そんなお念仏おばさんになっていたいと思うことです。

【確認事項】このページは、鹿児島教区の若手僧侶が「日頃考えていることやご門徒の方々にお伝えしたいことを発表する場がほしい」との要望を受けて鹿児島教区懇談会が提供しているスペースです。したがって、掲載内容がそのまま鹿児島教区懇談会の総意ではないことを付記しておきます。