『凡夫』

仏教における人間観を示す重要な用語です。

本来はサンスクリット語のプリットハグジャナの漢訳語です。

一般的にはインドのカースト制度における

「低い階級の人」

を指すが、仏教では凡夫、凡愚、凡人と意訳されたり、異生(別々の生まれ)と直訳され、仏教に出遇以前の

「自らの煩悩に迷わされてさまざまな生き方をしている人」

を意味します。

単に自らを卑下するのではなく、仏法に照らされて自己の愚かさを自覚した人が、自らを

「凡夫」

と呼びます。