イスタンブールではぐれた荷物

今年の5月の末に5日間程、ヨーロッパに行かせていただきました。

僧侶としてスロバキアとハンガリーにおいて、声明(お勤め)と雅楽の公演をさせていただけるという事で、大きな喜びと誇りを感じつつ旅立たせていただきました。

両都市での公演共に、地元の聴衆の方々に喜んでいただいた事もあり、充実した気持ちで終える事ができましたし、初めて見る世界の風景に、言葉を超えた感動と喜びをもって帰路に着く事でありました。

行きは数名の僧侶仲間と成田空港からトルコのイスタンブールを経由して東欧へ行ったのですが、帰りは私一人だけが、いとこの結婚式が東京であり、一足早く帰国する事になっていました。

成田空港に着き、数時間後に行われる都内ホテルでの結婚披露宴の準備をしなければと思っていましたら、なんとイスタンブール空港で預けた私の荷物が成田に着いておらず行方不明とのこと。

預けた荷物の中に披露宴で着用するスーツ一式も入っており、まさか東京の某有名ホテルでの結婚披露宴にヨレヨレのTシャツとジーンズ姿で出席など出来るわけもなく、これからいったい何をどうすれば良いものかと、頭が真っ白になりました。

その時にまず、初めての海外旅行でもあり、不安もあったので保険に入っていた事を思い出しましたので、早速、保険会社に連絡すると、ある程度の金額までは荷物が届くまでの間の生活必需品は保証されるとの事。

とりあえずスーツをどうにかしなくては、と思いながらも、数時間でお店を探し、ましてやスーツを短時間で作る事など出来るのだろうかと不安を抱えたまま、成田から都内に向かいました。都内に入ってからも色々と苦労がありましたが、長くなりますのでここでは割愛しますが、結果的には披露宴会場の近くにたまたま某有名スーツチェーン店があり、そこならば30分で出来るとの事で、スーツ一式、革靴等を揃え、ギリギリで披露宴に間に合いました。

それからの鹿児島に帰るまでの東京での日程も、少ない荷物でしたが、保険適用内でなんとか必要品を購入してすごし、鹿児島に帰って数日後に、無事イスタンブールではぐれた荷物も手元に戻って参りました。

私は海外旅行の経験がないこともあり、想定外の出来事でしたが、時々預けた手荷物が紛失(ロストバゲージ)することはあるそうですので、これをお読みになったみなさんも今後特に海外旅行などの機会がありましたら、それに対する備えと、最低限の保険は必要かと思います。

一時はどうなることかと思いましたが、結果的には旅行日程を滞りなく終え、荷物も無事に帰り、あらたに新しいスーツと東京で購入した洋服数点と貴重な旅の思い出が残りました。

【確認事項】このページは、鹿児島教区の若手僧侶が「日頃考えていることやご門徒の方々にお伝えしたいことを発表する場がほしい」との要望を受けて鹿児島教区懇談会が提供しているスペースです。したがって、掲載内容がそのまま鹿児島教区懇談会の総意ではないことを付記しておきます。