ご講師:桂 雀々さん(落語家)
本日は「必死のパッチの半世紀」という題でお話をさせていただきますが、初めにこの「必死のパッチ」の意味についてご説明をしたいと思います。
これは、大阪特有の言葉遊びの文化に由来するもので「いちにさんしごろくひち」、「ひち」がなまって「ひっし」、その上の「はち」がなまって「ぱっち」です。
「必死のパッチ」とは、一生懸命の最上級を表す言葉でして「もう、必死のパッチで頑張りました」とか、「必死のパッチで難を逃れました」というような言い方をします。
私は16歳で落語の世界に入りました。
あこがれであった桂枝雀(かつらしじゃく)師匠のもとに入門させてもらい、来年で40周年を迎えます。
一般の家庭とは程遠い環境のもとで育ち、子供の頃からまさに「必死のパッチ」で生きてきました。