本尊とは、もっとも大切な信仰の対象といえます。
浄土真宗は、“我にまかせよ、必ず救う”と私に、はたらきかけてくださる阿弥陀如来に、自らをゆだねていく教えですから阿弥陀如来を本尊と仰いでいます。
また、阿弥陀如来のはたらきが詰まった「南無阿弥陀仏」の名号も本尊と仰いでいます。
浄土真宗のみ教えの中で生活される方の中には、本尊を「ご本尊さま」と大切に仰がれる方もいらっしゃいます。
これは、“阿弥陀如来のはたらきは、私に今、生きてはたらいている事実”として受け止められ、尊いことと喜ばれたからだといえます。
掛け軸の絵像・名号、仏像と種類がありますが、本尊を拝むとは、“もの”を拝んでいるようでいて、決して“もの”を拝んでいるのではありません。
本尊を拝むとは、私に向けられている阿弥陀如来の願いに気づかせていただき、聞かせていただくことだといえます。