『頓着』

「頓着(とんじゃく)」

の語意は、

「こころにかけること」

「気にすること」

です。

また、普段に頓着という言葉を使うときは

「あの人は何事にも無頓着で…」

と、物事を深く気にかけない野放図さやルーズなことを形容します。

また、舞台裏では暗に人を非難したり、なじったりするのに使われたりします。

もとは貪著、貪着であったのが、次第に転義して頓着の字があてられるようになりました。

この意味は、悩みや迷いのもとになる五欲をむさぼることです。

五つの欲とは、

眼・耳・鼻・舌・身

の五官の感覚的欲望、あるいは

財欲・色欲・飲食欲・名誉欲・睡眠欲

の五つをいいます。

含意するところは、五欲をむさぼり続ければ自縛し、迷いから抜け出せなくなるという戒めです。