ある時に、知り合いの小学生の男の子とこんなやりとりがありました。

ある時に、知り合いの小学生の男の子とこんなやりとりがありました。

その男の子とはいつも遊ぶ約束をするのですが、いろんな用件が重なってしまい、実際にはなかなか遊ぶことができませんでした。

そのため、私はいつも申し訳なく思っていました。

そこで、いつもは、こういう風な言い方で約束を交わしていました。

男の子:『今日、一緒に遊ぼうね』

私:『うん、遊ぼうね。楽しみにしているね』

ところが、ある日、男の子はいつもとは違う言い方をしました。

男の子:『今日、忙しくなかったら一緒に遊ぼうね。お仕事がんばってね』

そう言われて、私はなんだかとても情けない気持ちになりました。

「小学生の子どもにまで、忙しいのを見透かされて、こんな気遣いをさせてしまっているんだなあ。

そんなに自分は、余裕がなかったのかな…」と。

忙しい日常を送っていると、余裕をもつということ、その日を大切に味わうということをとかく忘れがちです。

そして、急いでバタバタと慌てて、余裕のない生き方をしてしまっている自分がいます。

時間を振り返る余裕。

二度と来ることのない、今日という一日を大切にしていくこと。

この男の子の一言によって、そういったことを忘れて生活している自分の姿に気づかされました。

あなたも、忙しすぎて、あるいは急ぎすぎて、今日という大切な一日を、

「気がつけば終わってしまっていた…」

と思うこと、ありませんか?

「たまには余裕を持って、ゆっくりしたり、違ったことをしたりしてみるのもよいのかもしれない」

と、子どもの言葉によって、自分の日常を振り返り考えさせられた出来事でした。

【確認事項】このページは、鹿児島教区の若手僧侶が「日頃考えていることやご門徒の方々にお伝えしたいことを発表する場がほしい」との要望を受けて鹿児島教区懇談会が提供しているスペースです。したがって、掲載内容がそのまま鹿児島教区懇談会の総意ではないことを付記しておきます。