お念珠はお数珠とも言われるように、もともと字のごとく「数える珠」であり、珠を繰りながら数をかぞえていたようです。
そうすることで乱れがちな心を整え、同時に仏様の名前やお経の名を称えて仏さまの心に触れていたということです。
浄土真宗においては、「珠を繰りながら念仏する」というような、念仏を称える数に意味を持たせることはありませんので、ひとえに「お念仏する時に用いる珠」として念珠という言い方をします。
ですので仏前にて勤行、礼拝、またお焼香をする際には必ずお念珠を両手に掛けてお念仏するようにしましょう。
お念珠は仏さまにお参りする際に用いる大切な「法具」ですので、乱暴や粗末に扱ったり、床や畳に直接置くことのないよう、丁寧に持つよう心がけましょう。
(参考文献:『クイズ浄土真宗』末本弘然著 探究社)