私のお預かりしているお寺では、これまで使用してきた納骨堂がいっぱいになり、ご門徒の要望もあり、数年前に納骨堂を増築いたしました。
10年前まではお墓にお参りできていた方も「最近足腰が弱くなってお墓にお参りできなくなりました」あるいは、「子どもはいるけれども県外に家を建ててもう帰ってこないので」等々、様々な理由で納骨堂を多くの方々が希望される現実があります。
納骨堂を求められた後、「お骨を移すときにはどういう手続きが必要ですか?」とよく聞かれます。
そこで納骨堂を求められた後、お墓からお骨を納骨堂へ移動するときにはどういう手続きが必要になるかを説明いたします。
まず、現在お骨が埋葬されているお墓がある市町村の役所に改葬許可申請を行い、改葬許可を受けなければなりません。
改葬とは埋葬されたお骨を他の墓地、納骨堂に移すことをいいます。
(改葬許可申請書は各市長村によって様式が異なります)
次に改葬許可申請書に必要事項を記入したら、現在お骨を埋葬しているお墓の墓地管理者に管理者の証明印をもらって下さい。
改葬許可申請書には、故人の氏名、死亡年月日、本籍等記入すべきことがありますが、記入事項でわからないことがあれば、役所の方や墓地管理者におたずねください。
墓地管理者から改葬許可申請書に証明印をもらったら改葬許可申請書をもらった役所に提出します。
提出すると「改葬許可証」が発行されます。
次に埋葬されているお墓の管理者に「改葬許可証」を提示してお骨を出します。
その後、納骨堂の管理者に「改葬許可証」を渡してから納骨堂にお骨を納骨します。
役所の書類とは別に納骨堂管理者の発行する書類を提出しなければならない場合もありますので納骨の際におたずね下さい。
またお墓から納骨堂へお骨を移される際のお勤めについては、所属の寺院にご相談ください。
なお、改葬についてわからないことがあれば各市町村の役所や納骨堂管理者にご相談下さい。