先月、第2子が誕生しました。

今回初めて出産に立ち会い、いのちの誕生の瞬間を間近で感じながら、色々と考えることでした。

まずは、母親の力の凄さです。

出産時は、あんなに全身に力を入れるものなのですね。

男性の私には、生涯経験することはできませんし、またどれほど想像してみても実際の痛みは分かりようがありません。

そのため、どうしても他人目線になってしまうのですが、普段見ることのない妻の様子を目の当たりにして、ただただ圧倒させられるばかりで、妻の手を握り見守ることしかできませんでした。

そんな中、助産師さんたちのサポートを受け、無事に子どもが誕生しました。

母親と赤ちゃんをつないでいた臍の緒にはさみを入れて切るという体験をしながら、“この緒を通して母親のおなかの中で生存できていたこと”“これからは空気やお乳で生きていくこと”などに思いを巡らせると共に、生命の凄さ、不思議さに感嘆せずにはおれませんでした。

これまで人伝に「出産に立ち会うと感動する」と聞いたりしてきたのですが、私の場合、感動というか、言葉に表現することのできない不思議な気持ちに包まれました。

しばらくして我が子を抱いた瞬間、子どもの温もりが抱いた手から全身へ伝わってきました。

その温もりを感じながら、いのちの誕生への感謝の気持ちでいっぱいになりました。

そして、母親に抱かれスヤスヤと眠る子どもの姿を見ながら、母の温もりを感じながら安心して寝ているのだろうなと思いました。

そんな思いの中で、改めて阿弥陀さま(仏さま)のおはたらきを思わせていただくことでした。

阿弥陀さまは「お慈悲のぬくもりで、私たち一人ひとりを抱きとってくださっている仏さま」と聞かせていただいています。

私が気づこうと気づくまいと、このような私を決して見捨てることなく、いつでもどこでも私に寄り添い、抱きとってくださっている…。

そのおはたらき、お慈悲のぬくもりが「南無阿弥陀仏」となって私に届いてくださっていると感じるとき、“生きているということは色々とあるけれど、この命精一杯生きていきたい”と思うことでした。

そして、新たに人の世に誕生した我が子にも「その命を精一杯輝かせながら生きていってほしい」と願うと共に、そのような人生を生きていくことができるようにするために、私も出来うる限りのことをしようと誓ったことです。