最近、幼稚園に通っている子ども2人が同じ幼稚園に通っている子どもの母親に殺されるという悲しい事件が起きました。
他にも子ども達が事件に巻き込まれて命を落としたり、実の親から虐待される等の問題が後をたたず、毎日のように新聞やテレビで痛ましい出来事が伝え、流されています。
これらの報道に接するたびに、悲しい思いにかられると共に、なぜこのような事が起きるのだろうかという疑問が生じます。
私達は今の時代、物に不自由することのない生活を送っています。
しかし、物が豊かになるにつれて同時に心の豊かさというものを失ってしまったのではないでしょうか。
よく、法事に行ったときにお年寄りの方とお話していると、子どもの頃の話になります。
当時は貧しく、今のようには物がなく、法事があった時などに、お仏壇にお供えしてある果物やお菓子を後から兄弟で分け合って食べた事や、近所同士で助けあっていたということを聞きます。
また、よくお寺に連れていかれ、仏さまのお話を聞いていたと話されていました。
昔は貧しくともお互いに助け合い、物も分け合いながら生活を送り、またお寺で仏さまの話を聞く機会があった中で豊かな心が育っていったのではないでしょうか。
今の時代、近所同士のつながりや核家族化で兄弟のつながりが失われつつあります。
またお寺に行く機会も減りつつあります。
今こそ、私達はもう一度、つながりというものを考えて行かなければならないのではないでしょうか。
この人と人とのつながりの中で、私達は心や命のつながりを学ぶのではないのでしょうか。
「いのちのつながり」を大事にしていきたいものです。