高校を卒業する時、

高校を卒業する時、

「将来はお年寄りと接する仕事がしたいんだ〜」

と言う友達の言葉に

「え〜、私は無理だなぁ。

知らないお年寄りと話をするのは苦手だし〜」

と言っていた私が、

今では老人ホームの事務員という立場でお年寄りの方と接する仕事に携わるようになって一年半程経ち、今ではすっかり、鹿児島弁を交えて楽しく会話している毎日です!

少し前のことですが…

ある利用者の方に、思いもかけないひとことを言われたことがありました。

「○○さん(私の名前)、最近はなんか腹を立てているような顔つきをしているね。」と。

それを聞いて、私はドキッとしました。

確かにその頃は、自分の中でいろいろな思いを抱え込み、仕事もうまくはかどらない時期でした。

それでも、利用者の方に対しては、普通に接しているつもりでいました。

「え〜、そんな事ないですよ」

と、その時は笑って言い逃れましたが、その後の私は利用者の方にそんなふうに思わせてしまった自分に腹がたち、泣きたい気持ちで一杯になりました。

その日は、家に帰ってからも思い悩み、その結果

「あの方だって、あんなことを言いたくなかったはずだ。

それを言わせてしまったのは私だ。

これじゃいけない。

気付かせてくださった事に感謝しよう。

そして職場では笑っていよう!」

と、気持ちを切り替えました。

その何日後か…。

いつものように利用者の方と

「おはようございます」

と挨拶を交わしていると、ある利用者の方から

「いつも元気だね〜。○○さんの笑顔を見ると元気が出るよ」

と言われました。

その瞬間、心がパァーっと明るくなりました。

そして思いました。

「これでいいんだ」と。

「私が笑顔で接すれば、利用者の方も自然と笑顔を返してくれる。

利用者の方も笑顔になる

ことで元気になる」

それって、

「とてもステキな事だ!」

と思いました。

私は、すぐに注意してくださった利用者の方の所に行って

「この前は、嫌な思いをさせてごめんなさい。

でも、気付かせてくださって、ありがとうございました。」

とお礼を言いました。

すると

「○○さんが笑っていないから、心配したんだよ。

○○さんは笑顔が一番似合うんだからね!」

と、笑顔で応えてくださいました。

お年寄りの方々と過ごしたこの一年半。

まだまだ、勉強の毎日です。

これまで私は、いったい何人の人の笑顔に助けられたのだろう。

また、私の笑顔で何人の人を笑顔にしてあげられたのだろう…。

今はまだ、助けられた人の数の方が多いと思います。

それは、お年寄りの方だけではなく、上司や同じ職員の人たちにも同様です。

そんな人たちに、これからも

「笑顔」と「感謝」

で対応できる自分でありたいと思う今日この頃です。

【確認事項】このページは、鹿児島教区の若手僧侶が「日頃考えていることやご門徒の方々にお伝えしたいことを発表する場がほしい」との要望を受けて鹿児島教区懇談会が提供しているスペースです。したがって、掲載内容がそのまま鹿児島教区懇談会の総意ではないことを付記しておきます。