はじめての…

はじめての…

3月11日に起こった東日本大震災から3カ月半後、初めて宮城を訪れました。

震災当日、外出中だった私が帰宅して初めて見たテレビの映像は、仙台空港に津波が押し寄せ、何もかもが流されていく光景。

「これ、どこ??」

その映像を見た瞬間の思いは、今でもはっきりと覚えています。

その瞬間、まさか日本で起きていることとは思いもしませんでした。

仙台空港への着陸間際、防風林でしょうか…、海岸沿いに植えられている何千とも思われる木々が、なぎ倒されたままになっており、その光景を見たときに初めて、ボランティア参加への不安を抱きました。

震災が起こり、メディアで取り上げられる映像を見ているうちに、フッと

「行かなきゃ!!」

という思いを抱きました。

しかしボランティアに参加した経験がないため、どうやって参加すればいいのかわからない…悶々とした思いを抱えながら日々を過ごしている時に、教区からボランティア派遣の募集要項が届きました。

そうして

「行かなきゃ!!」

という思いが、現実へと移行していったのです。

ボランティアでは、いろんな活動をさせていただきました。

津波の被害にあわれたお寺の墓地に入り込んだ流入物の撤去。

隣近所が見ず知らずの方ばかりになった仮設住宅に移られた方々の集会(お茶会)のお手伝い。

避難所での炊き出しに、学童保育のお手伝い、そして支援物資の仕分け等々。

するべきことは山ほどありました。

「ボランティア=力仕事」

と思っていた私にとっては、大変な驚きでした。

そして夜は夜で…

「夜の復興支援」

という名の飲んかた^^;

東北教区ボランティアセンターには宿泊施設があり、約1週間寝起きを共にするうちに多くの方と親しくなることができました。

そのうちのお一人は、既に1カ月滞在しておられたのですが、その方が

「とにかく、いろんな活動を経験してごらん。

できる、できない。

合う、合わないは、その活動を経験してからわかること。

一度やって無理だと思ったら、他の活動に集中すればいい。」

と。

その方の言葉通り、いろんな活動を経験し、そしてその活動を通して

「私には、やらなければならないことがまだある!!」

と思うようになってきました。

自意識過剰と思われるかもしれませんが、きっとそのように思って行かなければ、何もできないような気がするんです。

今月半ばから、また東北へ行くことにしています^^

宮城在住の方が話されていた言葉です。

「『日本はひとつ』『日本がつながる』こういう言葉が、すごく嬉しい」

と…

【確認事項】このページは、鹿児島教区の若手僧侶が「日頃考えていることやご門徒の方々にお伝えしたいことを発表する場がほしい」との要望を受けて鹿児島教区懇談会が提供しているスペースです。したがって、掲載内容がそのまま鹿児島教区懇談会の総意ではないことを付記しておきます。