『本物を知ると ニセ物がわかる』

テレビで自分のお宝を専門家が鑑定してくれる番組を見ていると、思いがけなく高値がついたり、依頼人が本物だと思って大切にしていたものが、全くの偽物だったり…ということがよくあります。

意外な鑑定結果は、見ていてなかなか面白いものです。

私たちの身の回り にもそういうことは往々にしてよくあるのではないでしょうか。

その道の専門家は「本物に出会った時に初めて今まで本物と思っていたものが偽物だとわかる。

数多くの本物に出会うことが、眼を養うことになる」と言っています。

現代人は「宗教」というと何かと敬遠しがちです。

それは、宗教を利用した犯罪や人心を惑わして、家族不和や社会生活を崩壊させるような宗教が、立て続けに問題になったこともその一因でしょう。

親鸞聖人はそのような教えを「偽の宗教」と示しておられます。

真の宗教に出会うということは、今まで「宗教」だと思っていたものがそうでないとわかるということです。

「一切の衆生を救いたい」と誓いを建てられた阿弥陀さまのはたらきに包まれた「私」に出会える教え、真の宗教との出会いはまさに「お宝」なのではないでしょうか。