だんだん暖かくなり、春の訪れを感じる今日この頃です。
外に出ると、いろんな所で咲いている花々の姿を目にします。
一生懸命、いのち輝かすその姿はとても美しく、思わず見とれてしまいます。
「花を支える枝 枝を支える幹 幹を支える根 根はみえないんだよなぁ」(相田みつを)
考えてみると、春になったからといって突然花が咲くのではありません。
枝があり、幹があり、そして根があるのです。
その行き着くところの根は、地面の中に隠れてしまって直接目にすることができません。
しかし、見えない根のはたらきに気づかされるとき、私たちは本当の花の美しさを知らされるのではないでしょうか。
花と同様、私たちも今「いのち」いただく毎日でありますが、それを支える見えないはたらきとは何でありましょうか。
物欲に溺れ、形ばかりを追い続ける現代に生きる私たちは、いつの間にか我がいのちの生かされて生きる不思議を想い、恵みや慈しみに感謝する心をなくしてしまいました。
「心の因」と書いて「恩」と読みます。
私たちが真に支えられる心の依り処を、親鸞聖人様は「念仏のみぞまこと」とお示しくださいました。
阿弥陀様の大いなる願いを知らされるとき、おかげさまと手が合わさり、感謝のお念仏を申す人生が開けてまいります。