それから六条の大路へ足を入れると、二人はさらに、 「変わった…
七月の末だった。 かねてから、範宴の宿望であった大和の法隆寺…
大自然のすがたには、眼に見えて、これが変わったということもな…
ぐったりと四肢を伸ばしている朱王房の姿をながめて、孤雲は、落…
「おうっ――」 孤雲は、土牢の口へ、われを忘れて飛びついてい…
どこからともなく流れてくる尺八の音に、 (おや)というように…