よく知られているように「人」という文字は両方から支え合う姿を表しています。
それは、私たちが一人では生きられない存在だからではないでしょうか?
中には強い心を持って一人で生き抜く人もいるかもしれませんが、大半は誰かの支えを必要としています。
思えば、私たちの人生は「波瀾万丈」いろいろなことが待ち受けています。
中でも、深い哀しみに直面した時には、この人生を生き抜いて行く気力が消え去りそうになってしまうかのようです。
だからこそ人は、支え合って生きようとするのではないでしょうか?
そこで、つい哀しんでいる人を見ると、居ても立ってもおられず、何とかして慰めようとします。
けれども、私たちは経験のないことは実感できません。
ですから、どれ程その哀しみを共有しようとしても、所詮その人には変わり得ないことを先ず自覚すべきです。
では、何もしなくてもよいのかというと決してそうではありません。
ただ黙って傍らに寄り添うだけでも、その人の言葉に頷くだけでも哀しみは癒されたりするものです。
いつも支え合う仲間を求め続ける私たちであればこそ、人の哀しみに心を寄せたいものです。