確かな拠りどころを持つ人の 確かな歩み

 砂漠や雪野原など、見渡す限り何も目印のない所を自分の思いだけを頼りに歩いて行くと、自分では目指す方角に向かって真っ直ぐに歩いているつもりでも、不思議なことに二百メートル進むと必ず利き腕の方向に五メートルはズレてしまうのだそうです。

 このように目印のないままの歩みを繰り返している間は、自分の感覚ではズレていることが全くわかりません。

そのために自分では真っ直ぐに歩いているつもりでも、次第にズレてしまうために、一生懸命に歩いたのに結局は元いた地点に帰ってしまうのだそうです。

 これと同じように、私達は確かな拠りどころを持つということがなければ、一生懸命に生きているこの人生という旅路においても同じ状況に陥ってしまうのではないでしょうか。

ふと振り返ると、「自分の人生とは何だったのかわからない」というのは空しいことではありませんか?

 私達はいつも自分の思いを確かなものとして生きていますが、実はこの自分の思いほど不確かなものはありません。

それ故に旅をする時には星の位置を確かめることや磁石を携行することが必須とされました。

あなたは、人生の確かな拠りを見出しておられますか?