昨年の秋、「今度の冬は暖冬傾向にあります」という予報に接し、「過ごしやすい冬になるんだうな」と、喜んでいました。
予報通り、お正月は一足早く春がきたと思うような暖かな日で、1月中旬には向日葵が咲いているのを見かけました。
ところが、1月の下旬、大変な寒波が到来しました。
数日前から、新聞やテレビのニュースで、平野部でも雪が積もり、かなり冷え込むことが報じられました。
雪の降る前日、お寺に来られた方との話題も翌日の天候についてでした。
ご門徒の方が、帰り際「当日になってみないと分からないけど、そんな何10?も積もることはないと思いますよ」と仰いました。
一緒に来ておられたもう一人の方は「でも、最近の天気予報はよく当たるからね…」と口にしながら帰って行かれました。
私も、事前に積もると言われていた積雪量予測を考えると、今まで雪が積もるという様子をあまり見たことがなかったので、「明日はどんな日になるのかな」と、ドキドキしていました。
そして「強風で停電になるかもしれない」との噂を聞き、これまで出していなかったストーブを出して灯油を入れたりしました。
音もしない静かな夜が明けて、目が覚めるととても寒い朝でした。
窓から外を見ると、地面も木も車も雪に覆われていて、しばらく灰も降っていなかったこともあり、真っ白な雪景色がとてもきれいでした。
一方、急激な冷え込みだったので、何軒も「水が出ませんでした」とか、「水道管が破れて自分で簡単な修理をしました」という家があったと聞きました。
また、「水道が凍るほど冷え込むとは思わなかった」と、みんな言っていました。
一日中ちらちら雪が降り、長いつららが何本も下がっていました。
真っ白な雪が深々と積もる光景や、つららを見たのも初めてでした。
また、雪だるまを作ろうとして、サラサラした雪質だと、なかなかまとまらずに思うような形にならないことも知りました。
たっぷり積もった雪でしたが、太陽が顔を出すと、あっという間に溶け始め、「雨が降っているのかな」と思うくらい、ピシャピシャ音がしていました。
また、時々ガサッと大きな音がして、屋根からの雪やつららが落ちていました。
私は、今後つららを見る機会はなかなかないだろうと思って、1本だけでもつららを取って、冷凍庫に納めておこうと考えていたのですが、うっかり過ごしているうちに、全部溶けて落ちてしまっていました。
早めにつららを取ってしまっておけばよかったと後悔しました。
今年は、日によって寒暖差が激しく、ご門徒の方も「こんなに長い冬はありません」とか「今年みたいなきつい冬はありません」と、おっしゃっていました。
農業をしておられる方からは、「1月の雪で作物の生長が止まってしまったので、今年は実りそうにありません」と、天候を歎かれる声を聞いたりもしました。
思えば、1日1日、1年1年、全く予測できないことがたくさん起きます。
自然の動向について、いろいろな予測が出されますが、予測通りにならないこともたくさんあります。
日本は、四季の移り変わりがありますが、心地良い時季はわずかで、暑い・寒いの極端な気候の時期が多くなってきているように感じます。
先日、長期予報が出され「今年の夏は、かなり暑い夏になる」と報じられていました。
インフルエンザの流行などがあり、寒い季節の体調管理は細やかにしなくてはなりませんが、暑すぎる夏も熱中症対策など、体調の維持が大変難しいものです。
昔から「暑さ寒さも彼岸まで」といわれ、これからしばらくは過ごしやすい時季です。
体調を整え、1日1日を大切に過ごしていきたいです。