長男宅、あるいは、いわゆる本家にお仏壇があれば、次男、三男は新たにお仏壇を求めなくてよい。
更には、次男、三男が仏壇を持つと
「先祖が行き迷う」
だとか、
「せっかく長男の家に先祖が落ち着いているのに、次男、三男の家にまで仏壇があると、うろうろしなければならない」
といった根拠のない誤解が、世間一般でまことしやかに広まっているようです。
結論から申しますと、決してそのようなことはありません。
そもそもお仏壇とは、先祖や霊を祀るといったものではなく、文字通り
「仏様をご安置する場所」
です。
浄土真宗においては、私たちを迷いのいのちから救いとって下さる阿弥陀さまをご安置する大切なところです。
このような意味で、お仏壇とは、
「面倒をみる」とか「護る」
といったものではなく、今を生きる私のよりどころとなるべきものです。
朝夕、阿弥陀さまと向き合い、手を合わせ静かに自分自身を見つめる中に、繋がってきたいのち、いただいたこのいのちに目覚め、
「おかげさま」
と人生の歩みを深めていただきたいものです。
また、決して長男宅だけということではなく、どの家庭、家族においても阿弥陀さまをお迎えして、日々の生活の基本に手を合わせて拝むことを大切にする生き方をなさってください。