故人の在りし日の姿を振り返り、共にさせて頂いたその時間を改めて有難うございましたと喜ばせて頂き、今まで歩んでこられた一生涯の人生をお敬いし、偲ぶという気持ちをもちながら、させていただくのが弔辞であり、弔電であります。
弔辞では、
(1)故人への哀悼の意を表し、
(2)生前の活動や業績を讃え、
(3)お念仏のおあじわいで締めくくる
という順序が一般的なようです。
葬儀という仏事の中でありますので徒に長くならないように注意し、テーマを絞って簡潔に述べることが重要です。
故人への思い・生前の業績を述べるだけで終わるのでなく、お念仏のおあじわいで締めくくることが肝要です。
具体的にある住職の葬儀の際に寺役員の方が読まれた最後の締めの文をご紹介いたします。
「ご住職とのお別れは、辛く悲しいことではありますが、悲しみだけで終わることのないお念仏の世界に今この身をおかせて頂いておりますことを有難く、そして尊いことだなあとしみじみ感じることでございます。
今はお浄土へかえられ、我々のことをそっとやさしく見護っていて下さることと存じます。
今まで本当に有難うございました。
そしてこれからもお浄土から見護っていて下さい。」
弔電の場合もできるだけ、形式的にならず、心のこもった自分の言葉で故人への哀悼の意を表して頂きたいものです。