3月は彼岸会の季節です。
この時期はお墓参りをされる方も多いことでしょう。
そのお墓参りですが、もしお墓にお参りした際、その墓石にひびがはいっていたとしたら、どう思われますか。
さぞかし
「縁起が悪い」とか
「不吉なことが起こった」
などと大騒ぎになって、もしや良くないことが起こるのでは…と、不安を感じられるかもしれませんね。
確かに、お墓にひびが入っていたら誰でも驚きます。
けれども、それをそのままわが身によくなすことが起こることの前兆だと結びつけてしまうのはいかがなものでしょうか。
もしかすると、たまたまお墓であったがために、亡き方々への畏敬の念からそのような思いになられたのかもしれません。
なぜなら、自分の家の塀とか、壁にひびが入っていた場合、地震または老朽化によるものだと、冷静に判断することが多いからです。
仏教では「因果の道理」を説きます。
これは結果からみると、必ずその原因があるということですが、ひびが入ったという結果だけを見て、なぜひびが入ったのかという原因をみなければ、いつまでたっても不安を抱えたままの人生を過ごしていかなければならなくなります。
もしお墓にひびが入ってしまったのなら、墓石店に相談すればよい訳で、良くないことが起こるなどと不安を感じる必要はありません。
因果の道理をわきまえて
「形あるものだから、ひびが入ることもある。それよりも早く修復をしなければ…」
と改善策を講じることが大切だといえます。