うちには子供が3人います。

うちには子供が3人います。

一番下は去年生まれたばかりの赤ちゃん。

無邪気な子供の寝顔をみていると、一日の疲れもあっという間に吹っ飛びます。

目の前のことに一生懸命で、その一瞬一瞬を精一杯生きている子供。

遊びも精一杯で、遊び疲れたら死んだように寝る。

そのオンとオフの切り替えの見事さと言ったら

「明日は忙しいから、今日はこれぐらいで…」

などと、ペース配分をしている自分が恥ずかしくなってしまいます。

 ふと「この子たちは今がいちばんいいときかな」と思えてきます。

大きくなるということは、いろんな悩みや問題を抱えていかなければならないということです。

それは当たり前のことなのですが、親であるが故に「当たり前のことと」思うにはちょっと切なさを感じたりもします。

私のおなかから出てきたこの子も、今は一人の人です。

「小さい赤ちゃんも、すでに誰にも肩代わりのできない自分自身の人生を歩き始めているんだな〜」

なんて、遠い目になったりして…。

 先日、年配の方がテレビのインタビューに答えて

「自分の生きてきた人生はよかった。」

そして

「これから生きていく人たちは大変だと思う。」

とコメントしていました。

それを聞いて、私はちょっと腹が立ちました。

「あなた達が作った社会で、大変な人生を歩まなければならないんですよ。これから生きていく人達は。」

などと言ってやりたい気もしました。

 豊かな生活の中にも生きにくさを抱えて、自死が交通事故の数倍もの数に上る国。

そんな中を生きていかなくてはならない子供たちに

「私たちは何をしてあげられるのだろうか」

などと思ってしまいます。

せめて

「あんな大人になりたいな」

と、我が子に思ってもらえるような人でありたい。

そんな自分でありたいな…と思う、今日この頃です。

【確認事項】このページは、鹿児島教区の若手僧侶が「日頃考えていることやご門徒の方々にお伝えしたいことを発表する場がほしい」との要望を受けて鹿児島教区懇談会が提供しているスペースです。したがって、掲載内容がそのまま鹿児島教区懇談会の総意ではないことを付記しておきます。