浄土真宗のお仏壇のお供えとして、お仏飯、餅、菓子、果物があります。
お仏壇にお供えをすることは、阿弥陀さまへの感謝と敬いの気持ちが大切です。
私たちをすくい取って極楽浄土に往生させ仏のさとりを開かせたいとの大悲の誓願をたてられた阿弥陀さまに願いを聞かせていただく中に、報恩感謝の思いでお供えさせていただきたいものです。
“お供えとして、お茶や水はあげてはいけない”と聞かれることもあると思います。
浄土真宗の教えを聞かせて頂くと“あげてはいけない”というより“あげる必要がない”といえるのですが、個人的に思うのは、お供えしたあとの供物をどうするかが大事なことのように思います。
時々、お参りしたお宅に何日もお供えされたお仏飯やお茶などを見かけます。
「どうされるのですか?」と尋ねると、「痛んでいるから捨てる」と言われます。
これは、悲しいことです。
お供えしたものを、下げることを“仏さまからのお下がり”として頂くことが大切です。
私たちは生きていく為に、食事をします。
今日を生かされていることを、お下がりを頂くことを通して“おかげさま、有り難う”と喜ばせていただきたいものです。
お仏飯は、朝お供えしてお参りした後、お下げして朝食として頂き、お茶や水をお供えされたら飲めばいいのです。
当たり前のように食事をして生きている私・・・。
しかし、考えてみると、「ものを頂く=他の命を頂いている」私です。
決して粗末にしてはいけません。
浄土真宗のお供えとしてふさわしいものを理解することも大切なことであります。
ただ単にお供えするのではなく、お供えしたものをお下がりとして頂くなかにも大切なことがあるのだと思います