お参りするとき足のしびれを我慢してでも正座をすべきですか。

最近、お寺では、ほとんどがイス席になってきていますが、ご家庭でのご仏事のときには、座ってお参りをされる場合も多いかと思います。最近は特に、日常生活が洋式化して、生活の中で正座をする機会もだいぶ少なくなってきているように感じられます。

浄土真宗においてご仏事は、亡き人を静かに偲びながら、私自身が仏さまのご縁をいただき、わがいのちのありようをしみじみと見つめさせていただく尊いご縁であります。

そういうご縁であればこそ、改めて気持ちを引き締めて、心をただし、その心の現れとして、せめてお勤めやご法話の間は、正座の姿勢を維持しなければという思いも起こってくることかと思います。原則としては正座が望ましい形ではあります。

しかしながら、足腰の悪い方は無理をして正座をする必要もなく当然イスに座っていただくか楽な姿勢をとっていただいた方がよろしいかと思います。日常的にあまり正座に慣れていない方でも、できうるならばせめてお勤めやご法話の最初と最後くらいは、正座をしていただき、その途中は、楽な姿勢をとってリラックスしていただければと思います。そして、お焼香や合掌礼拝の時には、姿勢を正して正座の形をとっていただければよいかと思います。

大事な事は我慢してしびれるまで正座をしなければならないということではなく、節目ふしめに適宜姿勢を正してお参りしていただければと思います。