来年(2011年)の3月中旬、九州新幹線が全線開通します。
そうすると、例えば大阪から鹿児島までなら所要時間は4時間。
広島からだと2時間半になります。
博多からなら1時間半で、日帰りが出来るくらい近くなります。
それに伴い、観光客も増大するでしょう。
新幹線で何を期待するかと尋ねてみますと、歌舞伎やコンサート、野球、買い物など、博多での娯楽を楽しみにする声が多く聞かれます。
逆に博多からの人も増えますから、現在、鹿児島中央駅付近では飲食店が増えてきています。
鹿児島で夜まで過ごしても、22時の新幹線に乗れば、その日の内に帰れます。
そのくらい近くなるということです。
その新幹線開業を経済的な効果に結びつけるため、鹿児島県では、鹿児島を訪れる人を増やし、それを県内に広げ、生かすための取り組みをしています。
例えば、4月に全国1400カ所の駅にポスターを貼りましたし、ロゴマークと
「鹿児島一直線」
というキャッチコピーも作りました。
また、毎年、鹿屋、大島、蒲生(かもう)などの県内各地で地域の魅力を発信する観光事業が
「かごしまよかとこ博覧会」
が開催されています。
今年も、県内6カ所でやっています。
他にも、九州・山口の近代化産業遺産群の世界遺産指定に向けた取り組みや、鹿児島県の観光ボランティアを組織して、訪れたお客さんに県内をゆっくり回っていただく取り組みも行っています。
これが鹿児島に来る人を増やすという取り組みです。
次に広げるという取り組みですが、これは鹿児島中央駅を観光の拠点として、その機能を高めるということです。
それで駅施設の整備が進められ、今では非常にきれいになりました。
それから、現在鹿屋まで出ている直行バス便ですが、秋には川内・出水からも走らせる計画が進んでいます。
鹿児島市内でも、新幹線の待ち時間で散策が楽しめるように、市街の整備やライトアップが進んでいます。
このように、鹿児島中央駅から市内へ、あるいは県内各地へと観光客が広がり、滞在してもらえるような取り組みを行っています。
そして、生かすということですが、これは要するに観光に来て下さった方々に、少しでも地元でお買い物をしていただくための取り組みです。
そのために、いろんなイベントを行います。
例えば、来年の3月18日から始まる花と緑の博覧会、緑化フェスタですね。
メイン会場は、吉野公園と鹿児島ふれあいスポーツランドです。
このときの吉野公園は有料ですが、鹿児島中央駅や鹿児島駅、あるいは県内全域で無料のバスを出す予定です。
あわせて、天文館周辺や中央駅から天文館の範囲を花で飾るということも企画しています。