私の前向き人生論(下旬)寿命の質を高める生活習慣病防止アドバイス

 また、私は学生時代に学んだことで管理栄養士という免許を取らせていただき、生活習慣病のアドバイザーの仕事もしています。

 みなさんも、健康には気を遣っていらっしゃるのではないかと思いますが、健康寿命というのをご存知でしょうか。

寝込んだりせず、普通に生活しながら生きる寿命のことです。

 健康寿命と本当の寿命の違いは、10年くらいです。

男性が9年ぐらい。

女性は13年ぐらいだそうです。

極力、健康寿命を長くしようというのが、生活習慣病を予防し治療しようという活動の根本にあります。

 例えば、女性が1日に摂るカロリーはどれくらいがいいと思いますか。

 50代から60代の方が、普通に生活していく上で約1900キロカロリーくらい。

 70歳以上が1750キロカロリーくらい、これが目安となります。

 ここで肝心なのが、1食の目安量です。

 みなさん夕食のカロリーが多めだったりしますが、ここは単純に3で割ってください。

 朝昼晩きっちり同じ量を食べるということが、生活習慣病を避ける上での理想です。

 男性は、50代から60代で2450キロカロリー、70代以上で2200キロカロリー。

1食が730から800キロカロリーくらいです。

 カロリーももちろん大事ですが、食事のバランスがとても重要です。

ご飯などの主食、お肉、魚、大豆製品、卵などの主菜、野菜やキノコ、海藻などの副菜、これを1・1・2で摂るように心掛けてください。

カルシウムを摂るための牛乳の飲み過ぎはよくありません。

できれば、低脂肪乳を1日1杯までにしてください。

そして、果物も1日200グラムの摂取が目標です。

あとは塩分です。

大体の目安として、男性で8グラム、女性で7グラムぐらいまでにしましょう。

 塩分と血圧の関係については、みなさんご存知だと思いますが、塩分を摂り過ぎると交感神経の乱れも出ますし、またついついお水を多量に飲みますから、血液の量が増えてしまいます。

同じ血管の中を血液がたくさん通るわけで、圧力がかかってしまうことになります。

 みなさんは、お料理を作るときに工夫をされていますか。

塩分を控えるためのお料理というのは、出汁がポイントです。

出汁をしっかり取れば、そんなに塩分がなくても出汁の旨みで食事を美味しくいただくことができます。

 日本には、昔から出汁を取るという習慣がありますから、出汁をたっぷり使っていただくということがとても重要です。

 あとはちょっと柑橘類を使うのが効果的です。

橙(だいだい)だったり、柚子だったり、そういうものでパンチを效かせると、それほど塩分がなくても美味しくいただけます。

 そして、煮物を作るときには、材料を小さめではなく、少し大きめにカットして煮てください。

大きめに煮ると、表面にだけ味がつき、中まで浸透しませんので塩分が少なめになります。

 日々そういった細かいところの注意本当に必要になってきます。

ひとつひとつの行いが積み重なるということから、生活習慣病という病名がつけられています。

 それから、便利ではありますが、塩を含んでいる顆粒(かりゅう)だしを使うのは避けてください。

私は、粉末の出汁を自分で作るようにしています。

フードカッターに鰹節やじゃことかを入れて、ミキサーにかけて細かくします。

お味噌汁を作るときなど、とても便利に仕えます。

 最後に、野菜をもっと食べましょう。

野菜にはカリウムが入っています。

このカリウムを摂取することによって、ナトリウムの利尿作用があり、交感神経が制御されます。

血管の膨張作用、血管の拡張作用によって血圧を低下させます。

 ただ、カリウムというのは、調理をすると失われてしまいます。

 生野菜を食べていただければ、カリウムがたくさん摂れて、血圧を下げる効果が生まれます。

 野菜不足になるとコレステロールも上がってしまいます。

 1日当たりの理想的な野菜の摂取量は350グラムです。

 これを目指しましょう。

 理想的な野菜の摂り方としては、ゴボウだったら4分の1くらい。

 タマネギは3分の1くらい。

 キュウリはほんの1かけ、もやし1握り。

 カボチャは全体の16分の1くらい。

 ホウレンソウが20グラムくらい。

 その他、レタスなど工夫をしていただいて、ぜひとも摂っていただきたいと思います。

 その工夫の一つとして、最近よく売っている冷凍野菜があります。

 冷凍野菜を準備しておいていただいて、お味噌汁などにひとつ足してください。

 そして、お味噌汁を作るときには具をたくさん入れてください。

 具をたくさん入れることによって、お味噌の量や汁の量も減りますし、具から出てくる素材の風味でコクが出ます。

 手間をかけることは長続きしませんから、どうしたら手早く簡単にできるかを工夫することが必要です。

 私も子育てをしながらやっていますので、いろんな工夫をしています。

 みなさんも電子レンジをお持ちと思います。

 つけ合わせのものなど、電子レンジでチンでかまいません。

 キャベツをちょっと切って、ラップをかけて電子レンジでチンして、ポン酢をかけて食べる。

 これだけでもオッケーです。

 キノコ類も、ちょっと洗って電子レンジでチンして、ポン酢をかけて食べる。

 さらに、オーブントースターの活用もお勧めします。

 ナスやピーマンなどはオーブントースターで簡単に焼けます。

 それだけで、あまり時間をかけずに野菜を摂れますから、みなさんぜひチャレンジしてみてください。

 そして。

 お魚もぜひ食べてほしいです。

 お魚料理が大変だなという方は、缶詰を活用してください。

 最近では、缶詰は多くの種類が販売されていますので、それをちょっとアレンジすればいいのです。

 面倒なときには、缶詰のお魚を冷凍野菜と炒めればいいのです。

 缶詰のお魚を卵とじにすれば、丼にもなります。

 子どもならこれでも十分です。

 手間をかけるときには手間をかける。

 時間がないときには手軽で便利なものを利用するという風に、臨機応変に継続してやっていただければと思います。

 いつかは誰もが仏さまになる「いのち」について、ラジオ番組中で僧侶に教えていただきましたが、その時が車で、生活習慣病らにならないように気をつけていただき、健康寿命を長く保っていただきたいと思います。