突然ですが、問題です!

突然ですが、問題です!

「正義の反対は何でしょう?」

以前、アニメの

「クレヨンしんちゃん」

を見ていた時、お父さんのひろしが、しんのすけに

「おい、しんのすけ。

正義の反対は何だ?」

と尋ねる場面がありました。

もしあなたがこのようなことを聞かれたら、何と答えますか?

ひろしは、しんのすけに

「正義の反対は、もう一つの正義だ!」

と教えていました。

普通、正義の反対は

「悪」とか「邪義」

といったような言葉が出てくるのではないでしょうか。

「正義の反対は、もう一つの正義だ!」

この言葉をよくよく考えてみますと、

「正義」

と対する者は、自らを

「悪」

だとは思っていません。

対する者も、自分こそ

「正義」

だと思っているのです。

このように

「正しい」と「正しい」

とがぶつかり合うことで、戦いになるのです。

まさに、自らを正義だと信じて疑わない

「善」と「善」

とが戦っているのです。

なぜ、そうなるんでしょうね。

それは、全部“自分にとっての善”だからです。

つまり、自分を中心とした善悪の考え方ですから、自分にとって良いこと・自分にとって悪いこと、自分にとって都合のいい人・自分にとって都合の悪い人といった具合に、ことや人も自分の都合でコロコロ変わってしまいます。

よく

「じゃあ、客観的に見ると…」

ということを口にしますが、どうでしょうか。

本当に、主観をまじえないで見ることが可能なのでしょうか。

今年から裁判員制度が始まりました。

もし縁があれば、人が人を裁く場に関わることになります。

善とは?悪とは?

考え深いものです。

【確認事項】このページは、鹿児島教区の若手僧侶が「日頃考えていることやご門徒の方々にお伝えしたいことを発表する場がほしい」との要望を受けて鹿児島教区懇談会が提供しているスペースです。したがって、掲載内容がそのまま鹿児島教区懇談会の総意ではないことを付記しておきます。