私たちの住むこの地球は46億年の歴史があるそうです。
その地球の誕生から現在までの46億年の歴史を1年365日のカレンダーに表わした、
「地球カレンダー」
というものがインターネット上にありました。
46億年を1年365日のカレンダーに表わしたものですから、1日が約1千2百50万年あることになります。
そこには、1月1日(46億年前)の原始地球の誕生から、2月9日(41億年前)地殻がほぼ固まってきて、陸と海が生まれる。
7月18日(21億年前)大気中に酸素が増えてくる。
12月13日(2.5億年前)恐竜誕生、12月26日恐竜絶滅など、現在おおよその明らかになっている範囲で、1日ごとに記されていました。
ちなみに、私たち現在の人類と遺伝的に同じである現生人類(ホモ・サピエンス)が登場したのは約20万年前の12月31日の午後11時37分頃とされておりましたので、地球46億年の歴史を1年に例えたら、我々、現生人類の歴史は、まだほんの23分程ということになります。
このわずか23分ほどの中で、地球46億年の歴史を明らかにしてきたのですから、人類の文明とは大変優れたものであり、また同時にこれだけの長い時間をかけて形成された地球環境をわずかの時間の中で破壊しようとしているのですから、人類の素晴らしさとおぞましさの両面を垣間見た気持ちになりました。
地球46億年という時間で見ると、私たち一人一人の人生はほんの瞬く間なものですが、その私のいのちは、人類20万年の歴史があって、地球46億年の歴史があって、それよりもっともっと長い宇宙100億年以上の歴史があって、今ここに生かされてあるいのちであります。
仏教は、
「あなたのいのちは、宇宙的なすごいいのちをいただいているのですよ」
と、私たちに教えてくれます。
お釈迦さまご在世の2600年前には、地球46億年の歴史など科学的に明らかになっていなくとも、お釈迦さまは直感的にすべてのいのちは数限りないご縁と、始めの解らない程の長い時間をかけて成り立っていることを覚っておられた方です。
一方、これほど科学や文明も発達した世の中で、
「子どもつくる」
などと一般的に使われたり、いのちを粗末にする有り様は、科学や文明のそれとは逆に、こころが置き去りにされて来たのかもしれません。
私たちがいのちを考える時、このような仏教的な見方は、これからの時代にますます大切になってくるのではないかと思うことです。