10月になりました。

10月になりました。

「暑さ寒さも彼岸まで」

といわれるように、朝晩随分涼しくなって参りました。

鹿児島もこれから本格的な秋を迎えます。

あなたの街でも秋の気配が感じられることでしょう。

つい先日まで蝉の鳴き声が聞こえていたと思っていたのに、すでに秋の虫の声です。

季節の移り変わりの早さに驚かされます。

日本には四季があり、春、夏、秋、冬とそれぞれに違った風景を私たちに見せてくれます。

それに合わせるように、私たちも過ごしてきました。

田には春に稲を植え、夏を過ぎ秋に収穫。

畑には春に種をまき、夏、秋に収穫。

そして冬を迎え、多くの動植物が活動を抑えます。

それは人間とて変わりないものでした。

それが、近代化の後、人間のみが四季の移ろいに逆らうように生活を送るようになりました。

真冬でさえ、どこへいっても快適な気温で過ごせるようになりました。

コートや厚手のジャンバーなど必要ないくらいです。

そのため、人間は自然さえも自分の思い通りなるものだと我欲を募らせてしまったのかもしれません。

それが、私たちの生活にも過剰な欲望を生み、原発問題をはじめ多くの環境問題へとつながったように思います。

日本において近代化が始まったのは明治以降。

つまり150年も前はみな、自然と共に生きていたのです。

それが、たった150年でどうでしょう。

世界の裏側だって、飛行機にのって簡単にいける時代になりました。

決して今更、江戸時代の生活に戻ろうというのではありません。

ただ、私たちの生活の中で四季の移ろいを感じる余裕があれば、未来は変わっていくのではないかと思います。

どうですか?

あなたも四季の声に耳を傾けてみられては。

【確認事項】このページは、鹿児島教区の若手僧侶が「日頃考えていることやご門徒の方々にお伝えしたいことを発表する場がほしい」との要望を受けて鹿児島教区懇談会が提供しているスペースです。したがって、掲載内容がそのまま鹿児島教区懇談会の総意ではないことを付記しておきます。