平成29年1月法話 『願われて 阿弥陀の光を生きる』(前期)

 新しい年が始まりました。

 年の初めには、昨年出来なかったことを今年こそは実現できるように頑張りたいと毎年思うのです。

 どのような1年になっていくのか、それは自分自身の日々の行いの積み重ねによります。

 年頭にあたり、改めて一日いちにちのご縁を大切にできればと思いを新たにすることです。

 昨年の10月より今年の5月まで京都本願寺にて「伝灯奉告法要」が修行されています。

平成26年6月に宗祖親鸞聖人から数えて第24代目の即如門主が退任され、第25代目に専如門主が就任されました。

そのことを広く僧侶・門信徒の方々にお知らせする法要が伝灯奉告法要です。

全国の約1万ケ寺の西本願寺のお寺から約20万人の方々が参拝予定です。

 5年前に本願寺にて親鸞聖人750回大遠忌法要が勤められました。

その際、私のお預かりしているお寺のご門徒と一緒にその法要に参拝いたしました。

その時からまだ5年しかたっていないためか、今回の伝灯奉告法要にはなかなか参拝希望の方が集まらなかったのですが、繰り返し呼びかけたことによって、なんとか親鸞聖人750回大遠忌法要と同じくらいの方々にご参加頂くこととなりました。

5月に参拝予定です。

 今回の法要は、親鸞聖人のご真影をご安置する御影堂と阿弥陀さまをご安置する阿弥陀堂の両堂を使って同時に法要を行うという、本願寺でも初めての形式で行われます。

最初、第25代の専如門主が阿弥陀堂にて、第24代の即如門主が御影堂にてお勤めをされます。

『正信偈』のお勤めの途中の「難中之難无過斯」で一旦きって、今度は第25代専如門主が御影堂へ、第24代即如門主が阿弥陀堂へと移動され、「印度西天之論家」からお勤めが再開されます。

 参拝者はそのままで、ご門主様(第25代)と前門様(第24代)がそれぞれ互いに移動され両堂にてお勤めをされるのです。

親鸞聖人750回大遠忌法要の時は、御影堂のみでの参拝のためだいぶ後ろの席で、法要の様子が見えにくいでした。

今回は、比較的前の方で見ることができるのではと期待しています。

 親鸞聖人から連綿と受け継がれてきたみ教えが、今、第25代の専如門主に伝わり、今回その法縁に遇わせていただくことをありがたく思うことです。

 いつでもどこでも常に私を照らしてくださる阿弥陀さまの光を仰ぎ、今こうして生かされ、教えを聞かせていただいていることを喜ばせていただきながら、伝灯奉告法要へお参りできればと思っています。