グッドネイバーズ・ジャンボリー

先月、南九州市川辺町で開催されたグッドネイバーズ・ジャンボリーに、鹿児島雅友会より11名で雅楽の演奏に参加させていただきました。

グッドネイバーズ・ジャンボリーは「ローカル・コミュニティから発信すること」をテーマに、2010年から始まり、今年で8回目を迎えました。

毎年夏の終わりに川辺の深い森の中に佇む廃校を舞台に開催されています。

音楽、クラフト、デザイン、アート、写真、映画、文学、食などあらゆるジャンルを超えたクリエイティブな活動を自然の中で楽しむ、参加者みんなでつくるフェスティバルです。

会場は、築100年に迫る古い講堂と校庭に立つ大きなクスノキが印象的な「かわなべ森の学校」(1990年に廃校になった旧長谷小学校)。

2010年の第1回目から再生エネルギーの利用や、発生するゴミの完全分別など地域と一体になった取り組みも続けられています。

グッドネイバーズ・ジャンボリーは、川辺(かわのべ)式で20種類のゴミの分別を行っています。

容器は洗い、生ゴミはしっかりと水切りし、瓶は、種類や色ごとに分けています。

かわなべでゴミの分別が20種類になったのは、1990年代後半にゴミのダイオキシン問題が話題になった時でした。

ダイオキシンの問題を隠そうとする市町村が多い中、川辺町長は情報をすべて公開するという英断をします。

「道路一本造るより人の命が大切」と、野焼きや埋め立てを中止し、ゴミの分別を20種類に増やしたのだそうです。

これまで、さまざまな取り組みがなされてきたこのグッドネイバーズ・ジャンボリーに、今年初めて参加をさせていただきました。

最近、ご縁があっていろいろな場で雅楽を演奏させていただく機会が増えてきたこともあり、鹿児島雅友会会員も少しずつ場馴れしてきたようにも感じられます。

合計4曲を演奏させていただいたのですが、最初の一曲目を演奏したときはステージの前は人数もまばらでした。

けれども、2曲、3曲と演奏するうちにだんだんと人が集まってきて、4曲目の時には多くの方々が集まって演奏に耳を傾けてくださいました。

雅楽というのは、出演した多くのアーティストの中では異色の存在だったこともあり、演奏前は受け入れられるのかどうかという不安もありましたが、終わった後は多くの方々に確実に雅楽の魅力が伝わったと、肌で感じたことでした。

主催者の方からも好評だった旨を聞いて、ホッとしたことでした。

初めて聞かれた方も多くおられたことかと思いますが、雅楽には人をひきつける魅力があるのだなと改めて感じたことです。

今後も、こうした対外的な活動を通して、雅楽を多くの皆さまに聞いて頂けるご縁を大切にしていくと同時に、もっとも大切なお寺の本堂での法要等で、しっかりと奏楽による荘厳をさせていただければと思うことです。

【確認事項】このページは、鹿児島教区の若手僧侶が「日頃考えていることやご門徒の方々にお伝えしたいことを発表する場がほしい」との要望を受けて鹿児島教区懇談会が提供しているスペースです。したがって、掲載内容がそのまま鹿児島教区懇談会の総意ではないことを付記しておきます。