「当たり前ではないこと」

令和2年度4月より、子どもの通う地元の小学校・中学校のPTA会長を勤めさせて頂いています。そんな中、学校の夏休みも終わり、今月より2学期に入りました。

新型コロナウイルス感染症の拡大により、4月に緊急事態宣言が発出され、学校も長期にわたり休校になったり、夏休みも例年より短くなったりと、未だに収束のめどがたたない現状です。子どもたちにとっては、何かと不安な日々を過ごしているのではないかと思います。

私の子どもの通う学校でも、1学期に予定されていた多くの学校行事がやむなく中止となりました。そして、中学校の県総体や地区総体も中止となり、この大会を目標に頑張ってきた生徒の皆さんの気持ちを思うと胸が締め付けられる思いがします。

長男は中学3年で野球部に所属し、県総体・地区総体を中学最後の締めくくりの大会として目標にし、頑張ってきましたが、残念ながら大会は行われませんでした。しかしながら、先生方のご尽力により、交流戦という形で近隣の4チームが参加し、最後の区切りの試合が行われたことはせめてもの救いでした。子どもたちにとっても、なんとか気持ちの区切りができたのではないかと思っています。これからは、高校受験に向けて頑張ってくれることと思います。

この度のコロナ禍(か)において、これまで学校で授業を受け、友達と会えるという当たり前の生活が、実は当たり前のことではなく、「有ること難(かた)し」で、まさに「有り難(がた)い」ことであったということを子どもたちは改めて実感したのではないかと思います。

子どもたちが、これからの一日いちにちの学校生活を「当たり前」ではなく、「有り難い」こととして受け止め、大切に学びを深めてもらえれば…と、切に願うことです。

【確認事項】このページは、鹿児島教区の若手僧侶が「日頃考えていることやご門徒の方々にお伝えしたいことを発表する場がほしい」との要望を受けて鹿児島教区懇談会が提供しているスペースです。したがって、掲載内容がそのまま鹿児島教区懇談会の総意ではないことを付記しておきます。