四十九日のご法事を頼まれたときに、
「三ヶ月にまたがると良くないと聞いたので、早めにしてもらいたい。」
と言われることがあります。
なぜ、四十九日が三ヶ月にまたがるといけないのかと思い、調べますと、四十九日を
「始終苦しみが身に付く。」
という意味からきていました。
始終苦しみは四十九日で身に付くが略されて「みつく」という言葉から「三月」という単純な語呂合わせであります。
考えてみますともし、三ヶ月に渡るのが良くないなら、私たちは月の前半に亡くならなければなりません。
月の後半になりますと四十九日は三ヶ月になります。
しかし、私たちは都合のいいように亡くなれません。
いつどうなるか分からないいのちであります。
このように三月にかかると良くないというのは何の根拠もない迷信です。
三ヶ月に渡っても安心して四十九日のご法事を迎えて下さい。
大事なことはそのような迷信に惑わされるのではなく、ご縁のあった一人一人が故人の方を偲びながら、私のいのちについて見つめ直させていただく仏さまから与えられた大事な期間であります。
その間を大切にお勤めさせていただくことが大事であります。