「ありがとう」

 普段、なにげなく使っている「ありがとう」というお礼の言葉は、「有り難し」という仏教語です。

出典は『法句経』の

「ひとの生はうくるはかたく、死すべきものの、生命あるもありがたし」

という、人と生まれた生命の驚きを教える教説です。

 「有り難し」とは、その仏説を聞き、人の生命の尊さに目覚めた大いなる感動を表す言葉です。

それがいつしか、感謝の意に転用されるようになりました。

先人のこのような宗教的心情を想うとき、これからも大切にしていきたいと言葉であると感じられることです。