「後生」とは、後世・末世ともいい、前生・今生と対応して死後の生をいいます。
また、極楽浄土に生まれ変わり、安楽を得ることも後生といいます。
蓮如上人の白骨のご文章に
「たれの人も、はやく後生の一大事を心にかけて」
とあるのがそれです。
また
「後生の一大事」
といえば、極楽浄土への往生を願い、生前一心に念仏につとめることを指しますが、本来の意味とは異なり日常語としては
「どうでもよいものを後生大事に抱え込む」
とか
「後生ですから、赦してください」
と身をひくくして頼みこむときにも使われたりしています。
極楽浄土に生まれるため、この世で徳行を積むこと、功徳としての慈悲深い行いという意味もあるそうですから、
「後生だから」
は
「お慈悲と思って」
との意味になるのでしょうか。