お仏壇のお飾りをするとき、ロウソクに灯りを点けたり、きれいなお花をお供えしたりするように、お焼香にも
「香り」
をお供えするという意味合いがあります。
そしてその香りから、如来さまのみ教えを味わう心が大切なことです。
お香の香りは、直接私たちの目にみることは出来ません。
けれど、姿形はなくてもお香の香りは上下左右を問わず隅々まで満遍なく行き届くように、如来さまの
「あなたがどこにいても私が必ず見守っていますよ」
という、救いの無限さ、広大さをお香の香りから受け取っていくこと大事な姿勢ではないかと思うのです。
したがって、その意味合いをしっかりと味わい、きちんとした浄土真宗の作法に則ってお焼香をしていくことが大事です。
お焼香のお作法は、
(1)焼香台の一歩手前で立ち止まり、腰から上体を前方に軽く傾け一礼。
(2)一歩進み、右手でお香を一掴みして香炉に入れる。
(3)お念珠を両手に掛けて胸の前で合掌、お念仏、礼拝。
(4)一歩下がり、一番はじめと同じように腰から上体を前方に軽く傾け一礼。
以上が、浄土真宗本願寺派のお焼香のお作法です。
法事やお葬式など様々な場面でお焼香をされる機会があるかと思いますが、浄土真宗の門徒として自信を持って作法に則ったお焼香を心がけていただきたいと思います。