『どうぞのいす』

『どうぞのいす』という絵本があります。

 

ある日うさぎさんが椅子を作り、

どうぞのいす

という看板をたてました。

 

家に帰る途中に疲れたロバさんは、「親切な椅子だな。」と、

背中に背負っていたドングリを椅子に置き、近くの木でお昼寝。

 

すると、はちみつを持っていたクマさんが

「どうぞ。ならばいただこう。」と、

ドングリを食べてしまいます。

 

ドングリを食べたクマさんは、

「空っぽにしまっては後の人にお気のどく。」と、

クマさんは、持っていたはちみつを

どうぞのいすに置いていきます。

 

そして、次々に動物たちが、

「どうぞならばいただこう。」

「空っぽにしてしまっては後の人にお気のどく。」と、

繰り返し続くお話です。

 

うさぎさんは、「どうぞ休んでくださいね。」

と置いた椅子に、ロバさんが間違えてドングリを置いたことで、

「どうぞ食べてください。」となり、

勘違いの連鎖の中で、

後の人を思いやり、自分の物を置いていく。

 

「どうぞ。」

という言葉を

素直に受け止めること。

 

自分以外の知らない、

あったこともない人を

思いやること。

 

自分にできるだろうか。

 

この絵本を読むと

ちょっと、優しい気持ちになります。

【確認事項】このページは、鹿児島教区の若手僧侶が「日頃考えていることやご門徒の方々にお伝えしたいことを発表する場がほしい」との要望を受けて鹿児島教区懇談会が提供しているスペースです。したがって、掲載内容がそのまま鹿児島教区懇談会の総意ではないことを付記しておきます。