お葬儀の中で司会進行の方が「合掌」「礼拝」と合図をしますが、「合掌」と「礼拝」には、それぞれどのような意味があるのでしょうか。

合掌礼拝は仏教における作法の1つであり、大切な意味があります。また、宗派によって違いがありますので、お葬儀屋さんもしくは菩提寺さんに確認するのが良いかと思われます。ちなみに真宗本願寺派における合掌礼拝の作法は以下の通りです。(浄土真宗辞典より)

①両手を合わせて親指と他の四指との間に念珠をかけて親指で軽く押さえ、十指をそろえて伸ばす。

②肘を張らずに両手を胸の前で合わせ、指先と上体とを約45度に保って称名念仏する。

お葬儀の中で、導師が合掌礼拝をしますので大体のイメージは分かると思います、ぜひご自身でも合掌礼拝をして頂ければと思います。

もともと合掌(両手を胸や顔の前で合わせること)はインドに由来する敬礼法です。右手は悟りの世界である仏様を表し、左手は娑婆の世界で迷い続けている私を表しています。その二つが合わさって一つになること、仏様が私と一つになってはたらいている相が合掌であると言えます。そして、礼拝は恭敬(つつしみ敬う)や信順(信じてしたがう)の意を表す行為です。礼拝をすることによって、仏様の教えを拠り所にすること、仏様の教えを聞いて自身が仏道を歩んでいくことを表明する行為であると言えます。

仏教において、合掌礼拝はとても大切な行為であり意味がありますので、法事や法要、墓参りなど折に触れて合掌礼拝をして頂ければ大変に有難いことです。