今、世間で評判となっている曲『千の風になって』。耳にしたことがある方も多いと思います。
そして、その曲をみごとな伸びのある声で歌い上げている“秋様”ことテノール歌手の秋川雅史さん。
素敵です。
さて、『千の風になって』の作者については様々な説があるようです。
しかし、作者がどなたであっても、この詩をつづられた方って、きっと宗教的な観念をお持ちの方だったんだろうなぁと感じています。
わたしたちのみ教えにも、似た捉え方ができるところが多々あるような気がしているからです。
わたしのお墓の前で
泣かないでください
そこにわたしはいません
眠ってなんかいません
お墓・お骨に対して、必要以上のこだわりをもつ人が多いのも現実だと思います。
確かに、お墓やお骨は亡くなった方を辿る縁(よすが)には他なりませんが、全くのその人自身ではもちろんありません。
人間は死を迎えることによって、いのちの形態を大きく変えるんですね。
千の風に
千の風になって
あの大きな空を
吹きわたっています
わたしは中学生のとき、“人間の7割は水でできている”という話を聞き、
「わたし、死んだら火葬場で焼かれて、7割は湯気になって、お空にのぼって、あの雲になるんだ…」
と想いを巡らせたことを覚えています。
秋には光になって
畑にふりそそぐ
冬はダイヤのように
きらめく雪になる
朝は鳥になって
あなたを目覚めさせる
夜は星になって
あなたを見守る
わたしの7割は雲になる、そしていつしか雨になって、再び地上へ降りてくる。
わたし、植物となって育とうかな。
わたしがお野菜になったときは、好き嫌いせずわたしを食べてね。
お野菜は栄養豊富だから、きっとあなたの力になれるわ…。
わたしのお墓の前で
泣かないでください
そこにわたしはいません
死んでなんかいません
千の風に
千の風になって
あの大きな空を
吹きわたっています
いつかわたしも時空を超えた“千の風”になれるかなぁなんて思いつつ、カーステから聴こえる秋川さんの歌声に、聞き惚れている今日このごろです。