2回目の…

2回目の…

10月初旬から、再び宮城県でボランティア活動をさせていただきました。

前回(7月)は被災地での活動は全く初めての体験で、するべき活動をただ黙々と行うだけだったので、今回は、

「これだけは!!」

という思いを抱き、活動をしました。

それは【声かけ】です。

単純なことなのかもしれませんが、このことで、色々な嬉しい出会いがありました。

石巻市にある本願寺派のお寺(称法寺)の墓地で流入物の撤去をしている時、一人のおばあさんが、私が活動をしているそばにあるお墓の前に立っておられました。

そこで

「おばあちゃんちのお墓ですか?」

と声をかけたことがきっかけで、住んでいた家が流され今は高台に住んでいるということ。

お墓は去年、建て替えたということ…など、いろいろなお話をしてくださいました。

私が鹿児島から来たということを知ると、

「鹿児島に行ってみたいね〜^^」

と、しばし会話をした後、その方は帰って行かれました。

それからしばらく活動をしていると、先程のおばあさんがダンボール箱を抱えている姿を見かけたので

「おばあちゃ〜ん!」

と近づいて行くと、

「これ、みんなで食べて^^」と。

ダンボール箱にはいっぱいのお菓子やジュースが!!

「こんなふうに、一生懸命にしてくれているのが嬉しい。」

と満面の笑みを浮かべていらっしゃいました。

数日して、また称法寺での活動に参加したところ、再びそのおばあさんにお会いしました。

嬉しくて

「おばあちゃ〜ん!!」

と声をかけると、

「あぁ!! あんた、今日はいたねぇ!!」

と、覚えていてくださり、とても嬉しかったです^^ 

同日、称法寺での活動を終え、現在は石巻市唯一の仮設風呂である『千人風呂』を、その日一緒に活動をしていたメンバーで見に行くことにしました。

称法寺からは、10分ほどだったと思います。

時間帯で男女に別れており、午後3時からの女性タイム前に行けば、中が見られるということで慌てて行ったのですが、残念ながら時間を過ぎており、既に数人が入っておられました。

側に待合テントがあり、そこに90歳と言う2人のおばあさんがおられたので、

「こんにちは^^」

と声をかけたところ、その方々も笑顔で話してくださいました。

しかし!! 今回のおばあさん2人は、方言がきつくて!?なかなか会話が聞き取れない!!

私がキョトンとしていたんでしょうね。

お二人から

「意味、わかる?」

と聞かれたことでした。

そんな風に会話をしていたところ、称法寺で一緒に活動した私も含めた女性3名に、千人風呂のスタッフの方から

「お二人は高齢だし、一緒に入ってもらえない?」

という言葉が!!

汗をかいている上に粉塵まみれだった私たちには、本当に有り難い一言でした。

前に入っておられた方々が上がられてから、おばあさん2人と一緒に私たちも一緒に入浴させていただきました。

シャンプーある!! リンスある!! ボディーソープにメイク落としまで!!

その日、一緒に活動していた男性陣には

「サクッと入ってきます」

と言った割には、随分ゆっくり入らせていただきました^^; 

お風呂に浸かっている時も、お2人に

「力仕事をしてきたんだから ちゃんと手足を揉んでおきなさいね」

などと、優しい言葉をかけていただきました。

さすがにゆっくりし過ぎたかなと思い、先に上がろうとすると、笑顔で手を振りながら

「若い子たちと一緒に入れて良かった〜! またね!」

と。

こちらも思わず笑顔で、手を振り返してしました。

ボランティアから帰ってきた後に参加した、ボランティア活動に関する研修会で、ご講師が

「与えるより、与えられる方が多い」

と話されていましたが、10月に行った時は特にそう感じました。

被災された多くの方が未だ癒えない傷を抱いているはずなのに、ただ一言、こちらから声をかけただけで、最後には私の方が元気や笑顔をもらっていました。

称法寺で出会ったおばあさん。

千人風呂で出会った2人のおばあさん。

他にも色んな方との出会いがありました。

「その方々とまた出会えるか」

と言われると、それは誰にもわかりません。

でも多くの方々との嬉しい出会いがあったからこそ、

「また行こう!」

と思えました。

…次は2月下旬から。

寒い時期、住職には特に負担をかけるとわかっていながら…行って参ります(>_<)

【確認事項】このページは、鹿児島教区の若手僧侶が「日頃考えていることやご門徒の方々にお伝えしたいことを発表する場がほしい」との要望を受けて鹿児島教区懇談会が提供しているスペースです。したがって、掲載内容がそのまま鹿児島教区懇談会の総意ではないことを付記しておきます。