お仏飯は毎日お供えしなければいけませんか。

私たちは、日々、肉や魚や野菜等多くの動植物のいのちをいただいています。その多くのいのちのおかげさまで今ここに生かされているのです。そこで日々いただく糧の中から主食となる米を自分が食べる前に感謝の気持ちでご仏前にお供えして、そのお下がりを阿弥陀如来さまのお恵みとして心から慶びいただくのです。お仏飯にはこのような意味が込められているのです。

お釈迦さまが在世のころ、当時の僧侶は1日1食の生活をしていました。午前中に托鉢に回り、午前10時頃を食時(じきじ)と定め食事をとっていました。その食事も自分に必要な分だけいただき、食べ残った分は他の動物に分け与えるなどしていました。こうしたことから、できればお仏飯は朝のお勤め前にお供えして正午までには下げて食して頂きたいものです。

しかしながら生活が多様化していくなかで、パン食などで毎朝ごはんを炊かない家庭も増えてきています。そういう場合は、毎日でなくても、お昼でも夕方でもごはんを炊いたときにお供えするようにしていただければと思います。そしておつとめをされたら早めにお下げするようにして下さい。お下げしたお仏飯はいただいて、食べ物の恩恵を味わいたいものです。