先月、私の家のすぐ側を流れる川が大雨と満潮が重なったこと等により増水・氾濫し、寺

先月、私の家のすぐ側を流れる川が大雨と満潮が重なったこと等により増水・氾濫し、寺の境内に大量の水が流れ込んだ他、近所の家々も床上・床下浸水等の被害がでました。

けが人が出なかったことが不幸中の幸いでした。

ちょうどその日は近所でお通夜があり、その家ももう少しで床上まで浸水という状況でした。

「どうしてこんな時に」「棺を2階に移そうか、どうしようか…」と皆で大慌てだったことを親族の方より後日お聞きしました。

一方、新潟ではまたもや中越沖地震が起こり、多くの方々が住む家を失い、避難所生活を送っておられる様子が、連日テレビ等で報道されています。

私の知人の家も半壊し、家では過ごせない状況であることなどが友人よりのメールを通して伝わってきました。

今回のこの地震によって家や家族を失い、多くの方々が今もなお苦しんでおられることを見たり聞いたりすると、胸が締め付けられる思いがします。

こういう時こそ、一人ひとりが苦しみ悩む方々のために、自らができることに少しでも取り組む必要があるように思われます。

今回の地震に遭われた方々は、それまであたり前のように思っていた生活が一瞬にして音をたてて崩れていったわけですから、惨状を前になさったその心情は推し量るべくもありません。

また、私の近所の水害と今回の地震とでは、被害の規模は全く違いますが、しかしながらとても他人事のようには思えません。

忘れた頃に突然やってきて、人間の力ではどうすることもできない自然災害の恐ろしさを、自らの遭遇した被害を通して、幾分なりと共有することが出来た気がします。

まさかこんなところでこんな災害は起きないだろうと、多くの人々は思っているようです。

しかし、災害が絶対に起こらない保障はどこにもありません。

何か起こった時の心構えだけは常に意識していなければならないことを強く思います。

一刻も早い新潟の復興を願うばかりです。

【確認事項】このページは、鹿児島教区の若手僧侶が「日頃考えていることやご門徒の方々にお伝えしたいことを発表する場がほしい」との要望を受けて鹿児島教区懇談会が提供しているスペースです。したがって、掲載内容がそのまま鹿児島教区懇談会の総意ではないことを付記しておきます。